妙円寺(花巻市)概要: 石林山妙円寺は岩手県花巻市愛宕町に境内を構える真宗大谷派の寺院です。妙円寺の創建は近江出身の僧侶である玄祐が治承元年(1077)に恐山(青森県むつ市)に巡錫を行い、その帰り道に慈覚大師円仁が自ら製作したと伝わる阿弥陀如来像を祭った事が始まりとされています。
鎌倉時代末期の元亨3年(1323)に浄土真宗に改宗開山し、江戸時代初期の寛文3年(1663)に現在の寺号である「妙円寺」と改名しました。境内には松井道円など文化人のの墓所も多く、周囲からの信仰も厚かったようです。
現在の妙円寺本堂は享和元年(1801)に再建された建物で、流れ向拝付き入母屋造で、使われている工法や彫刻など当時の寺院建築の特徴をよく伝えるものである事から平成14年(2002)に花巻市指定文化財(建造物)に指定されています。
妙円寺は寺宝が多く、本尊である阿弥陀如来立像は平成9年(1997)に、木造親鸞聖人坐像は平成14年(2002)に花巻市指定文化財(彫刻)に指定されています。
本堂に備えらえている8枚の襖絵は、当時花巻三画人と呼ばれた小野寺周徳が江戸時代後期の文化6年(1809)に花巻城の襖絵として描いたものとされ、名称「花鳥図襖絵」として昭和60年(1985)に花巻市指定文化財(絵画)に指定されています。山号:石林山。宗派:真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
妙円寺:上空画像
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