旧覆堂(中尊寺)概要: 旧覆堂は案内板によると「 金色堂を風雪から護るため正応元年(1288)に鎌倉幕府によって建てられた五間四方の堂で、古くは「鞘堂」と呼称。芭蕉をはじめ多くの文人墨客、参詣の人はこの堂内に入り、薄明の中に金色堂を参拝したわけである。昭和38年に新鞘堂が建設されて、旧位置より移築。」とあります。中尊寺金色堂旧覆堂は伝承によると金色堂が造営されてから164年後の鎌倉時代後期、正応元年(1288)に鎌倉幕府が造営されたとされますが、学術的には室町時代中期頃と推定されています。形式は木造平屋建て、宝形造、銅板葺、桁行5間、張間5間、外壁は真壁造り板張り、正面は柱のみの吹き放し、華美な装飾を廃した質素かつ力強い建物です。中尊寺金色堂旧覆堂は現存する数少ない中世の覆堂建築の遺構として大変貴重な事から昭和4年(1929)に旧国宝(現在は国指定重要文化財)に指定されています。
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