米斗利沢神社(花巻市)概要: 米斗利沢神社は岩手県花巻市石鳥谷町長谷堂に鎮座してる神社で、創建は平安時代初期の延暦23年(804)、坂上田村麻呂(征夷大将軍、鎮守府将軍)によって開かれたのが始まりとされます。
伝承によると、坂上田村麻呂が東夷征討の為に当地まで進軍した際、戦勝祈願する為に一宇を設け自らの持仏だった十一面観音像を安置、家臣である文屋染丸が観音像の祭祀を司るようになり、自分が信仰した豊受姫命を勧請し、その後社殿を設けたと伝えられています。
当初は神仏習合し長谷寺の鎮守社でしたが明治時代初頭に発令された神仏分霊により、長谷寺と分離し、明治4年(1871)に村社に列し、明治40年(1907)に神饌幣帛料供進神社に指定されています。
境内背後にある杉の巨木は米斗利沢神社の御神木で推定樹齢約500年、樹高35m、幹周7.2m、花巻市内の杉の中でも有数の大きさで平成17年(2005)に花巻市(旧)石鳥谷町指定天然記念物に指定されています。
米斗利沢神社拝殿は木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、桁行4間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り。本殿は覆屋内部の為不詳。
又、境内は「安倍道」と呼ばれる古道が通る交通の要衝で、鎌倉時代の承元年中(1207〜1211年)には長谷堂館が築かれ天正年中(1573〜1591年)には沢田氏(和賀氏一族)が居城として利用されていました。周囲には空堀や土塁、郭の形状跡などが残されています。祭神:豊受大神。
米斗利沢神社:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-花巻市教育委員会
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