旧中村家住宅(盛岡市)概要: 旧中村家住宅は現在の盛岡市南大通(旧町名新穀町)にあったものを中村七三氏から寄贈を受け、盛岡市中央公民館構内に移築された町屋建築です。
中村家の創業は天明2年(1782)で屋号が「糸屋」または「糸治」と呼ばれ、主に呉服・古着などを扱っていましたが、天保6年(1835)から盛岡藩(藩庁:盛岡城)の庇護を受け紫根染を始ると領内指折りの豪商と成長していきました。
現在の主屋は江戸時代末期の文久元年(1861)頃に建てられた建物で、木造1部2階建て、切妻平入り、瓦葺きで、1階には雪国によく見られる「こみせ」のような土間空間が「みせ」前にあり、風雪に凌げるようになっています。
建物左外壁は隣家への防火対策としてこの地方独特な「うだつ」が上がり市内にある木津屋本店と同様、壁一面が土壁で仕上げ、2階屋根の上まで壁を延ばしています。右側に隣接土蔵は明治時代のものですが、主屋とはかりばを合わせ、昭和46年(1971)に国指定重要文化財に指定されています。
旧中村家住宅:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-盛岡市教育委員会
|
|