岩手県公会堂(盛岡市)概要: 岩手県公会堂は昭和2年(1927)に竣工したゴシック系の近代建築で、昭和天皇の御成婚記念事業の一環として計画されました。岩手県盛岡市内丸に位置し、大きく県会議事堂、大ホール、西洋料理店、皇族・貴族方の宿泊所の4つの機能を持っています。
構造は鉄筋コンクリート造地上2階地下1階建、建築面積1580u、間口44メートル,奥行48メートル、正面塔屋の高さ約24メートルの規模を誇り、438、000円の建設費と4年という歳月が掛かりました。
設計は早稲田大学教佐藤功一氏で日比谷公会堂(東京都千代田区日比谷公園)や東京市政会館(東京都千代田区日比谷公園)、早稲田大学大隈講堂(早稲田大学大隈講堂)などを手がけており、岩手県公会堂もそれらの建物と類似している点が多いと言われています。
当時としては先駆け的存在のコンクリートを主要構造として、全体的には2階建てに高さを抑えるなどの周囲の環境にも配慮してます。柱は基本的に外側に張り出させ、スクラッチタイルが何層に張られている様なデザインで全体を構成している為、単調にならないような工夫が見られます。
岩手県公会堂は昭和初期の近代建築の遺構として貴重で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準を満たしている事から平成18年(2006)に国登録有形文化財に登録されています。
岩手県公会堂:上空画像
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